作品紹介
2002年に放送された、電脳技術が発展した近未来を舞台としたSFアニメ。義体化(サイボーグ化)された特殊部隊、公安9課の活躍を描いている。
9課のリーダー、草薙素子を主人公に様々な事件を解決していく。この草薙素子さん、メンバーから”少佐”と呼ばれているのだが、とにかくカッコいい。というか9課のメンバー全員カッコいい。そしてタチコマ可愛い。
ストーリー、キャラクター、作画、すべてにおいて文句なしこの作品を熊本弁でひちゃかちゃにしてあげましょう。ではGO。
第1話 シーン1
第1話より。
原文
「世の中に不満があるなら自分を変えろ!! それが嫌なら、耳と目を閉じ、口をつぐんで孤独に暮らせ!! それも嫌なら……」
熊本弁
「世の中に不満があるなら自分ば変えんや!! そっが嫌なら、耳と目ば閉じ、口ばつぐんで孤独に暮らせぇ!! そっも嫌なら……」
ポイント
少佐が最初の犯罪者と対峙した際に発した名セリフ。犯罪者を捉えるまでのアクションとその後に発するこのセリフがカッコよすぎて、初っ端から少佐にどハマりする人続出だったろう(自分もです)。
熊本弁にすると、少佐がすごくおばさんっぽくなって嫌です。少佐は標準語がいいです。では次。
第21話 シーン1
第21話より。
原文
「サイトー! そいつをよこせぇー!」
「おい待て、ハッチを開けろ! よせえ!」
「く、苦しい……やめてくれえ……」
熊本弁
「サイトー! そいつばよこせぇー!」
「おい待てて、ハッチば開けろて! よさんね!」
「く、苦しか……やめんね……」
ポイント
麻薬取引組織のリーダー、安岡ゲイルがパワードスーツに載って少佐と戦うシーン。少佐がボコボコにされて万事休すかという所にサイトーがライフルを持って登場。パワードスーツにゼロ距離でライフルを撃ちまくる激おこ少佐は鬼気迫る感じで印象的だった。
熊本訛りの安岡ゲイルはすっごい弱そうでかわいそうに見える。やめてあげて、少佐。ではラスト。
第25話 シーン1
第25話より。
原文
「神様、僕たちはなんて……無力なんだ……」
「そんな事はない。お前達が獲得した物は決して無力などではないぞ」
「あ!」
「その声は……」
「えい、これが最後だ! やあー!」
「今だあ!」
「う、うん! バトーさん!」
「さよなら、バトーさん……」
熊本弁
「神様、僕たちはほんなこつ……無力ばい……」
「そぎゃんこつはなか。お前達が獲得したもんは決して無力などじゃなかばい」
「あ!」
「そん声は……」
「えい、これが最後ばい! やあー!」
「今ばい!」
「う、うん! バトーさん!」
「さよなら、バトーさん……」
ポイント
タチコマがバトーを守るために自分の身を犠牲にする、涙無しでは見られない超名場面。
バトーは人一倍タチコマに対し優しく接しており、それに対するタチコマなりの恩返しだったのかな、でももっとバトーと一緒に居たかっただろうなぁ……そんな事考えながら鼻水たらしながらこのシーンを見ていた思い出。熊本弁に変換しても下2行全く変わってねぇ。しょんなかばい。
まとめ
個人的神アニメ、攻殻機動隊を熊本流にアレンジしてみたが、いかがだったろうか。
シリアスな場面が多めな作品だが、熊本弁でいい具合に中和されてマイルドな雰囲気になったと思う。だが、公安9課のカッコよさが損なわれている気がするので、やはり標準語がベスト。タチコマに関しては熊本弁でも問題ない。可愛さアップ。
攻殻機動隊は今作以外にも色々なシリーズが出ているので、気になった方は是非ごらんあれ。2020年には新作も出るらしいので、それまでに自分もすべて見直そうかな。ではまた次回。
今日の熊本弁講座
”~せんや、~せぇ”……①より
~しろ、~しなさい、という意味。誰かに強めに命令する際に使う。
同じ命令系の熊本弁は、”~しなはりまっせ”、”~してはいよ”、”~しなっせ”等があるが、いずれも少しやわらかい言い方。
例文
ほら、はよ勉強ばせんや!(ほら、早く勉強しなさい!)
”そぎゃんこつ”……③より
そんなこと、という意味。熊本弁ではどぎゃんとか、こぎゃんとか、”ぎゃん”という表現をよく使用する。
”ぎゃん”には、強調の意味と、こっちやあっちなどの指示語的な意味の2種類の意味がある。今回は前者。
例文
そぎゃんこつしたら、うたるっけんね!(そんなことしたら、殴られるぞ)