作品概要
2002年に放送開始されたギャグ魔法少女アニメ。元々はソウルテイカーというアニメのスピンオフで、のちに邪道魔法少女シリーズの1作目とされ、コアなファンも多い。
あらすじは、コスプレ好きな女子高生中原小麦が、悪のウィルス”あんぐら~”から地球を守るためにまじかるナースに変身してムギまると一緒に奮闘する話。
もう20年近く前の作品だが、古さを感じさせないキャラデザやアニメーションは素晴らしいの一言。「ギャグアニメには熊本弁がよく似合う」と太宰治も言っていたので(言ってない)、はりきって見ていこう。ではGO。
第1話 シーン1
1話より。
原文
「また現れたでございますわねおぽんちナース。ではウィルスよ、レッツビギンでございます!」
熊本弁
「まーた現れよったですたいねぇおぽんちナース。ならウィルスさん、レッツビギンしてはいよ!」
ポイント
こよりといえば『レッツビギンでございます』。語感のいいこのセリフは劇中で何回も登場するので、嫌でも頭に刷り込まれていく。
”してはいよ”は”~してください”という意味で、かなり無理やりな感じはするのだが、熊本弁で~でございます、をなんと表現するのか、今の自分の熊本弁レベルではわからなかったので意訳的な文にせざるを得なかった。誰か適切な訳を教えてはいよ。
ちなみにこよりの声優はピカチュウで有名な大谷育江さん。大谷さんがこんなマジカルメイドの声をあてているなんて……今では考えられんばい。では次。
第2話 シーン1
第2話より。
原文
「ししししし! 乳を笑うものは乳に泣く、ですなぁ」
「黙れ! 一部ファン受けアイドル!」
「そっちこそ黙れ! エロオヤジ受けアイドル!」
「うるっさいわねぇー! 悔しかったら水着の写真の一枚でも撮ってもらえっての!」
「水着の仕事ぐらいしたことあるわい!」
「あんたのは全部スクール水着でしょうが! あんなのコスプレよコスプレ!」
熊本弁
「ししししし! 乳ば笑うもんは乳に泣く、たいねぇ」
「黙らんね! 一部ファン受けアイドル!」
「あんたこそ黙んなっせ! エロオヤジ受けアイドル!」
「せからしかねー! 悔しかったら水着ん写真の一枚でんとってもらいなっせ!」
「水着ん仕事ぐらいしたこつあっばい!」
「ぬしゃんは全部スクール水着だろて! あんなんコスプレたコスプレ!」
ポイント
劇中で何度も目にする小麦とMEGUの口喧嘩。この後、事務所の夕映社長にしこたま怒られるまでがテンプレで、見ていて楽しいシーンの一つ。熊本弁にすることでよりコント臭が強くなった気がする。
余談だが、熊本でコスプレをして歩いている人を見かけることは、イベント等がない限り滅多にない。東京や大阪に行って電気街を歩くとガチでコスプレしている方と割とよくすれ違い、その度に目を奪われてしまう。いやぁー、田舎者丸出しばい、ではラスト。
最終話 シーン1
最終話より。
原文
「京介くん、話って何?」
「実は僕、ずっと前から中原さんのことが……」
「えっ……」
「大好きだ!」
「私も京介くんの事……夢みたい、京介君と」
「愛してる、小麦。素敵だよ君のその……貧乳」
「えっ! 違う! 京介くんは……京介くんは、貧乳なんて言わなーい!」
熊本弁
「京介くん、話ってなんね?」
「実は僕、たいが前から中原さんのこつ……」
「えっ……」
「たいぎゃ好きったい!」
「うちも京介くんのこつ……夢みちゃぁ、京介君と」
「愛しとる、小麦。素敵ばい君のその……貧乳」
「えっ! ちぎゃあ! 京介くんは……京介くんは、貧乳なんて言わーん!」
ポイント
小麦がマジカルティーチャーコマチの毒電波によって幻覚を見せられているシーン。京介くんの貧乳発言で小麦が幻覚と気づき、現実に戻ってくる。
熊本は比較的胸が小さい女性が多いらしい。信憑性はかなり低いが、貧乳好きな男性は是非熊本に来て、その目で確認してみてはいよ。胸ばっかり見つめて逮捕されても責任は負いません。
まとめ
今回は邪道魔法少女1作目を肥後風にアレンジしてみた。やはりギャグには熊本弁がよく似合う。
そしてアニメを見返していて思ったが、ストーリー、キャラデザ、声優、作画、どれをとっても高水準で、タツノコプロのこのアニメに対する愛を再認識した。この続編として、「ナースウィッチ小麦ちゃんマジかるてZ」、そして2016年に「ナースウィッチ小麦ちゃんR」という完全新作も出ているので、まだ見ていないかたは無印から是非。ではまた次回。