熊本が舞台の少女剣道漫画
「あかのたち」は剣道を主軸とした少女漫画で、2022年12月に1巻、2023年5月に2巻、10月に3巻が発売されました。本作は熊本を舞台としており、各話の扉イラストでは熊本県内の観光地等のイラストが描かれています。
熊本県内のアニメ漫画の舞台を紹介する当サイトとしては、是が非でも紹介せねば! ということで、登場した各スポットについてまとめてみました。分かりやすい観光地もあれば、結構マニアックな場所もありました。
1巻の扉絵
1話 熊本城稲荷神社?
1話目から「?」が付いているのですが、いきなりこのロケーションに近い場所を見つけることができませんでした……。しいて言えば、熊本城にある稲荷神社の鳥居が似ているように思えます。
写真正面の鳥居ではなく、左奥の階段で連なる鳥居ですね。実際は結構狭いので、扉イラストは魚眼レンズ的に捉えているのかも。ただ、手すりの形が若干違ったりもするので、もしかすると他の場所かもしれません。情報求ム。
2話 バス停(凱旋門)
この場所ははっきりと明記されているので分かりやすいですね。麻生交通のバス停「凱旋門」です。御船町の恐竜博物館から東へ進んだ方向、御船町立七滝中央小学校の手前あたりに位置しています。
古風なバス停の名称は「凱旋門」。その名の通り、すぐ近くには日露戦役の際に建てられたと思われる記念碑がありました。
3話 通町筋駅(市電)
熊本一の繁華街、上通りと下通りの間を通る電車通り。その賑わいの中心に位置するのが、市電「通町筋駅」。熊本の中心部なので、非常に分かりやすいです。イラストでは分かりませんが、このすぐ後ろに熊本城が見える場所ですね。
こちらの写真でも熊本城はギリギリ映っていませんが、背景の木々のすぐ後ろは熊本城。お城の東側から西を向いた方角になります。
扉イラストは一目で市電駅と分かりますが、どこの駅か特定するのは少し難しいんですよね。どの駅も似ているようで微妙に形が異なります。この特徴としては「屋根の形」「上り線/下り線の屋根の位置」「背景に見えるビルと看板の形」あたりでしょうか。
4話 弓削歩道橋
この場所はいわゆる「観光地」ではないので、イラストから辿り着くのは少し難しいかもしれません。「光の森駅」の近く、国道57号線(菊陽バイパス)に設置されている3端を持つ少し珍しい歩道橋。
イラストの場所(歩道橋上の位置)までは特定が難しいですが、電灯の位置と通路の傾き的にはこのあたりでしょうか。手すりや床がイラストと一致しているのが分かりますね。
扉イラストでは朱音、周一、瀧の三人が歩道橋の上で描かれていました。3端の歩道橋⇒3人の歩いてきた(歩いていく)道が交わる、ということを意味しているようで、これは非常にエモいですね……。
2巻の扉絵
5話 シナボン シアトルズベストコーヒー(アミュプラザくまもと店)
2021年4月にオープンした熊本駅の新しい顔、アミュプラザくまもと。扉イラストは建物内のカフェと思われます。また、手に持っている某ブランドもアミュプラザくまもと内にあるものモチーフですね。
スタバかと思ってましたが、看板の形などからシナボンですね。失礼しました。
6話 龍驤館(三角西港)
明治期に開港した歴史的建造物で、世界遺産指定もされている三角西港。建物で印象深いのは「浦島屋」かもしれませんが、この扉イラストはもうひとつの建物「龍驤館」の入り口になります。
龍驤館は1918年、明治天皇即位50年を記念して建築されたのだとか。100年以上も前に建てられたんですね。
三角西港は宇土半島のほぼ先端、天草の入り口に位置しています。対岸は天草諸島北端の大矢野島。海と空と緑のコントラストがとても美しく広がっており、自然の雄大さを感じられます。
7話 旧松倉家住宅主屋
熊本市の北部に位置する菊池市。古くからの街並みがまだ残るこの地域ですが、特に菊池神社参道に至る御所通りには多くの歴史的建造物が現存しています。
扉イラストとなっている「旧松倉家住宅主屋」も御所通りの途中、菊池高等学校の正門前あたりに位置しています。灯りに書かれている文字は「隈府(わいふ)」。この辺りはかつて隈府町と呼ばれており、今でも「菊池市隈府」として名を残しています。
それにしても、この場所はかなりマニアック。熊本民でも菊池出身でないと(出身でも?)分からないのでは。
8話 青井阿蘇神社
7話から一変、熊本県内でも有数の観光地である人吉の青井阿蘇神社が登場。神社入口と禊橋が描かれています。周一が立っているのが禊橋の上ですね。
こちらの写真は禊橋を降りたあたりで撮影しているので、禊橋自体は映っていません。もう少し引いて橋上から撮影するとイラスト通りでしょうか。
禊橋は熊本豪雨の影響でかなりの被害を受けてしまい修復工事中でしたが、2022年の10月に工事が完了。無事に美しい姿を取り戻しました。
9話 安巳橋
9話の扉絵では、橋の歩道を渡る剣道娘3人の姿が描かれました。こちらはおそらく熊本市内の安巳橋/安政橋(あんせいばし)。白川を渡る橋のひとつで、市電が通る大甲橋のひとつ隣(南側)に位置しています。背景的に、イオン側から下通り側に歩いている途中でしょうか。
2022年11月から2023年9月ころまで工事中ということで、写真は残念ながら断念。また、工事により外観が結構変わってしまうかもしれませんね。
2023年10月追記:工事が完了した安巳橋に訪れてみました。見た目はほとんど変わっていないようです。
3巻の扉絵
12話 熊本城
12話のイラストは、熊本のシンボルである我らの熊本城。これはすぐ分かりますね。
熊本城の南側、フォトスポットとしても有名な二様の石垣のあたり。2023年時点では震災の影響で遊歩道が設置されており、直接下には降りられないようでした。
扉イラスト以外
7話:菊池市総合体育館
7話の扉イラストが菊池だったのは、7話で描かれていた大会が菊池舞台だったため。ということで、話中にも菊池の体育館が登場しています。
最終話:山鹿市総合体育館
一方で、最終回の舞台となったのは山鹿の体育館。
この場所、実際に全九州高等学校剣道競技大会が開催されているんですね。
11話:新水前寺駅
11話で練習帰りに立ち寄ったのは、JR九州の新水前寺駅。
観光地として有名な水前寺公園のすぐ近く、中心街からもすぐそば。市電も通っており、アクセスが容易な場所です。
まとめ
「あかのたち」に登場した熊本内のスポットを紹介してみました。本記事では熊本スポットについての紹介でしたが、本編もとても面白く、熊本人にもそれ以外にもおススメできる漫画です。