作品概要
1986年から放送されたアニメ、起動戦士ガンダムZZ。 ガンダムシリーズの第3作目で、機動戦士Zガンダムの続編です。
前作Zガンダムの暗い雰囲気とはうって変わって、物語前半はストーリーも 演出もコミカルになりました。が、後半になるにつれ、どんどんシリアスな展開に。
今回は個人的に大好きなシーンを三つ選出しました。 いつものことですが、熊本弁にすることでせっかくシリアスだった雰囲気が コミカルに逆戻りです。ではどうぞ。
第36話
第36話「重力下のプルツー」より。
原文
エルピー・プル
「人はね、人間はね、自分を見るのが不愉快なのよ。でもね、どんなに不愉快でもどんなに憎くっても、自分自身を殺すことも自分自身をやめることもできないのよ!」
「人はね、人間はね、自分を見るのが不愉快なのよ。でもね、どんなに不愉快でもどんなに憎くっても、自分自身を殺すことも自分自身をやめることもできないのよ!」
プルツー
「何を言ってるんだ、おまえは!?」
「何を言ってるんだ、おまえは!?」
エルピー・プル
「私はあなたよ、あなたはわたしなのよ! あなたは私のいっとう激しい所だけをもった人でしょ! 私は……エルピー・プル!」
「私はあなたよ、あなたはわたしなのよ! あなたは私のいっとう激しい所だけをもった人でしょ! 私は……エルピー・プル!」
プルツー
「私はプルツーだ……、私はプルツーだ!」
「私はプルツーだ……、私はプルツーだ!」
エルピー・プル
「私よ、死ねぇぇぇーー!!」
「私よ、死ねぇぇぇーー!!」
© 創通・サンライズ
熊本弁
エルピー・プル
「人はね、人間はね、自分ば見るとがやおいかんとよ。ばってんね、どぎゃん不愉快でどぎゃん憎くてもね、自分自身ば殺すことも自分自身ばやむっこともできんとばい!」
「人はね、人間はね、自分ば見るとがやおいかんとよ。ばってんね、どぎゃん不愉快でどぎゃん憎くてもね、自分自身ば殺すことも自分自身ばやむっこともできんとばい!」
プルツー
「ぬしゃ、なんばいいよっとね!?」
「ぬしゃ、なんばいいよっとね!?」
エルピー・プル
「私はあんたばい、んであんたは私だけんね! あんたは私のたーいが激しかとこだけばもった人だろたい! 私は……エルピー・プル!」
「私はあんたばい、んであんたは私だけんね! あんたは私のたーいが激しかとこだけばもった人だろたい! 私は……エルピー・プル!」
プルツー
「私はプルツーばい……、私はプルツーばい!」
「私はプルツーばい……、私はプルツーばい!」
エルピー・プル
「私よ、うっちねーー!!」
「私よ、うっちねーー!!」
ポイント
プルとプルツー、ZZのストーリー上でもテーマ上でも非常に重要な役割を持つふたり。
そのふたりが対峙し激突するシーン……ですが、熊本弁だと勢いは増しているような気がします。
第47話 シーン1
最終話である47話、「戦士、再び……」より。
原文
ハマーン・カーン
「ジュドー、どうして私がここにお前を呼んだかわかるか?」
「ジュドー、どうして私がここにお前を呼んだかわかるか?」
ジュドー・アーシタ
「わかるよ。センチメンタルだよ、あんたの」
「わかるよ。センチメンタルだよ、あんたの」
ハマーン・カーン
「ふっ、よく言う。ここはジオン発祥の地だ。そして、お前と私が初めて会った場所でもある。ここがお前の墓場になる!」
「ふっ、よく言う。ここはジオン発祥の地だ。そして、お前と私が初めて会った場所でもある。ここがお前の墓場になる!」
© 創通・サンライズ
熊本弁
ハマーン・カーン
「ジュドー、なんで私がここにあんたば呼んだかわか?」
「ジュドー、なんで私がここにあんたば呼んだかわか?」
ジュドー・アーシタ
「わかるばい。寂しかとだろ、あんた」
「わかるばい。寂しかとだろ、あんた」
ハマーン・カーン
「はは、よう言うばい。ここはジオン発祥の地たい。でね、あんたと私がさいしょに会ったとこでもあっとよ。ここがあんたの墓場になるけん!」
「はは、よう言うばい。ここはジオン発祥の地たい。でね、あんたと私がさいしょに会ったとこでもあっとよ。ここがあんたの墓場になるけん!」
ポイント
なんだか熊本弁だとより一層年齢が高く感じられるハマーン様。ZZ時点では22歳なんですけどね。
第47話 シーン2
こちらも最終話から。
原文
ジュドー・アーシタ
「あなたには見えているはずだ、戦いで無駄死にをした人の意思が!」
「あなたには見えているはずだ、戦いで無駄死にをした人の意思が!」
ハマーン・カーン
「人は生きる限り一人だよ。人類そのものもそうだ。お前が見せてくれたように人類全てがニュータイプになれるものか、その前に人類は地球を食い尽くすよ!」
「人は生きる限り一人だよ。人類そのものもそうだ。お前が見せてくれたように人類全てがニュータイプになれるものか、その前に人類は地球を食い尽くすよ!」
ジュドー・アーシタ
「そんなに人を信じられないのか! 憎しみは憎しみを呼ぶだけだって、わかれ!」
「そんなに人を信じられないのか! 憎しみは憎しみを呼ぶだけだって、わかれ!」
ハマーン・カーン
「うあぁ!! ……うおおおおお!!!」
「うあぁ!! ……うおおおおお!!!」
ジュドー・アーシタ
「憎しみを生むもの……、憎しみを育てる血を吐き出せ!」
「憎しみを生むもの……、憎しみを育てる血を吐き出せ!」
ハマーン・カーン
「吐き出すものなど……ない!!」
「吐き出すものなど……ない!!」
ジュドー・アーシタ
「自分の頭だけで考えるな! ……今持っている肉体にだけ、囚われるから……。はっ!」
「自分の頭だけで考えるな! ……今持っている肉体にだけ、囚われるから……。はっ!」
ハマーン・カーン
「肉体があるから……ふっ、やれるのさ!」
「肉体があるから……ふっ、やれるのさ!」
© 創通・サンライズ
熊本弁
ジュドー・アーシタ
「あんたには見えとるはずばい、戦いで無駄死にばした人ん意思が!」
「あんたには見えとるはずばい、戦いで無駄死にばした人ん意思が!」
ハマーン・カーン
「人は生きる限り一人ばい。人類そのものもそうたい。あんたが見せてくれたごつ人類全てがニュータイプにはなれんとよ、そんまえに人類は地球ば食い尽くすて。」
「人は生きる限り一人ばい。人類そのものもそうたい。あんたが見せてくれたごつ人類全てがニュータイプにはなれんとよ、そんまえに人類は地球ば食い尽くすて。」
ジュドー・アーシタ
「そぎゃーん人が信じられんとね! 憎しみは憎しみば呼ぶだけて、わからんね!」
「そぎゃーん人が信じられんとね! 憎しみは憎しみば呼ぶだけて、わからんね!」
ハマーン・カーン
「やびゃあ!! ……うおおおおお!!!」
「やびゃあ!! ……うおおおおお!!!」
ジュドー・アーシタ
「憎しみば生むやつ……、憎しみば育てる血ば吐き出しなっせ!」
「憎しみば生むやつ……、憎しみば育てる血ば吐き出しなっせ!」
ハマーン・カーン
「吐き出すもんなんて……なか!!」
「吐き出すもんなんて……なか!!」
ジュドー・アーシタ
「自分の頭だけで考えんで! ……今持っとる肉体にだけ、囚われるけん……。ばっ!」
「自分の頭だけで考えんで! ……今持っとる肉体にだけ、囚われるけん……。ばっ!」
ハマーン・カーン
「肉体があるけん……ふっ、やれるったい!」
「肉体があるけん……ふっ、やれるったい!」
ポイント
ジュドーはハマーンの能力を認めており、最終局面においてもその使い方を誤らないよう説得しています。 この辺りがカミーユやシロッコと異なる点であり、ジュドーの人間性の高さが伺える名シーン。
……ですが、やはり熊本弁だとどうにもローカル規模な言い争いに聞こえます。それがまた良いのですが。
まとめ
いかがだったでしょうか。個人的にはハマーン様の熊本弁が面白すぎます。 ジュドーは元々田舎からやってきました感があるので、熊本弁がいい感じにマッチしているなと思いました。
ガンダムシリーズの中ではあんまり人気のないガンダムZZですが、熊本弁を混ぜることで今まで興味が なかった人も見るように……ならないか。ではまた次回。